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繊細な低音
2018-1-16 (21:33)

繊細な低音

posted by SUE

繊細な低音

タイトル通り、低音はとても繊細です。
awendarap "melty black"においては、低音こそ全体をきめる大切な要素でした。

特にキックのアタック直後、リリース部分の鳴り(ドンのン部分)に関しては、様々な環境で確認を行いました。
出過ぎても足りなくても、楽曲の方向性や世界観は失われてしまいます。

そこで大活躍したのは、低音を増幅するものでもなければ、EQでカットすることでもありませんでした。
それは「フィルター」です。厳密には「ハイパスフィルター」(High-pass filterやHPLとも言います)です。

曲中で使われている様々な音には低音もあれば高音もあります。極端な話ではなく、ハイハット(チッチッと鳴るドラムのシンバルが2枚重なったような楽器)にも低音が含まれています。それらの音を仏像を掘り出すかの如く、音が変わらないように低音の耳では聞こえない濁り部分(音程感を感じない部分)を削除していくという作業が全体の半分を占めたのではないかと、今では思います。

20171219-03.jpg

太さを出すためには、あえて低音を削る作業が必要になります。
そして、その作業こそが作品の品質に直結します。

わからない人にはまったく興味のないお話でした笑

※なお最初の画像はPluginタイプこそEQですが、低音処理はほぼ全てをハイパスフィルターを使って処理しています。念のため。。。

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