Shift record

journal

2021-1-12 (23:59)

Rammer's Label #023 (JAZZY JEFF "The Return of the Magnificent EP")

posted by Hisaya

こんばんは。本日も引き続き2000年代振り返りです。

こちらは大御所の作品かつ、名門BBEからリリースされているので、もはやクラシックとも言えそうですが...。

The Return of the Magnificent - EP.jpgのサムネイル画像

JAZZY JEFF "The Return of the Magnificent EP" (2006年)

JAZZY JEFFが同レーベルから発表したアルバム"The Return Of The Magnificent"に先駆けてリリースされたEPです。

このEPは何と言ってもC.L SMOOTHを迎えての楽曲"ALL I KNOW"でしょう。

EP全体を通して1990年代のLo-Fiでファット、アナログな音から2000年以降のデジタルな音へと移行はしていますが、その中での仕上げ方としてはお手本のような鳴りかなーと個人的には思っています。

ザラつき/ファットさとは別の魅力を教えてくれるといいますか。

様々な音楽雑誌/サイトでも言われていますが、デジタルミックスに移行してからは沢山の音を同時に鳴らした時に、アナログミックスの時のようにそれぞれが混ざり合って滲んでくれないんですよね。だから、あまり音数を多くするよりも少ない音数とそのキャラクター/分離感で勝負する。これは現在にも通じる話だと思ってます。

また、こちらは個人的な意見なのですが、デジタルを素直に出しちゃうと、良くも悪くも広い音域でクリアに出ちゃうので、過去の音源をサンプリングした時にその当時の空気感が失われちゃう気がするんですよね。

メロディや音色も勿論だけど、レコードに含まれてる当時の空気感や質感も含めて魅力的だからこそ、弾き直しやカバーではなくサンプリングしているはずなのにそれが失われてしまう。

それを少しでも防ぐために、高域を削る/ローレンジにするのが有力だと勝手に思っていて。

事実、当時の音源はPC/デジタルで鳴る音域まで想定してないし、仮に録りたかったとしても技術的に限界があったはず。なので、デジタルによって増幅される(もしくは出てしまう)余計な部分は意図的にカットする(=魅力的な部分だけをギュッと凝縮させて抽出する)。

本作はそういう部分も含めて、とても良いバランスで造ってるなーと勝手に感じています。JAZZY JEFFが意図してやっているのかはわかりませんが。

と、やや長くなってしまいましたが、"ALL I KNOW"は今でもDJで頻繁にPLAYするくらい大好きです。というか、自分の中ではまだまだつい最近出たような気持ちでPLAYしていたのですが、気づけば15年経ってました。。

アダルトで落ち着いた雰囲気のビートが家でもフロアでも良い空間を造ってくれます。

聴いたことがない方は是非聴いてみてください。

HISAYA

#音楽日記 #RammersLabel #HIP HOP

latest entries

latest release